活動レポート

activity report

2013

04.0204.04

小坊主体験京都旅行

於:京都

2013

04.0204.04

小坊主体験京都旅行

於:京都

有漏路より 無漏路に至る一休み雨ふらば降れ 風ふかば吹け

愛媛 佛木寺 松本明慧

 鹿野会長最後の事業となった『小坊主体験京都旅行』は、被災した子供たちの『こころ』の復興支援を目的として企画された。参加当日、会長より『呉々も子供たちの心の傷に沁みるような言動は控えるように』との注意もあり、一同その言葉を心に置き、明るく接する中、人よりもテンションの低い自分は、無理矢理にテンションをブーストして臨んだのであるが、子供たちには滑稽に見えたことだろう。そんな心配を余所に、子供たちは天真爛漫に話しかけてくる。『なぜみんなぼうずなの?』『その年でケッコンしていないなんてかわいそう』腕輪念珠を作りながら悲しい顔を作って笑わせてくれた。翌朝の金堂での朝勤行には、数十人の僧侶による読経の中、暗闇の堂内唯一の明かりである灯明に、子供たちは何を思っただろうか。その日の担当は、夜開催のお別れパーティの準備であった。蓮華寺様のキッチンにてカレーやおでん、たこ焼きの下ごしらえ。男だけでは心配だと、時折、蓮華寺奥様がお手直しをして下さったお陰もあり、見事に完成した。夜には蓮華寺御室太鼓の交流演奏があり、最後に被災地の子供も加わって皆で演奏した。力強いフォービートを全身で感じながら、不思議な連帯感や一体感を感じた。 これこそ、古来より世界の様々な宗教や文化に太鼓が取り入れられてきた所以であろう。最後の夜、スタッフミーティングで鹿野会長が『子供は我々を写す鏡である』と言われていたのを思い出す。か弱い存在であるが、我々が浄らかな心で接すれば、彼らはそれ以上の力を我々に与えてくれる。まさに『子は宝』ならぬ『子は仏』である。今回参加してくれた子供たちは皆、今も心に大きな傷を負っている。しかし、見た目は子供の彼らだが、その内には我々にも勝る強さやしなやかさを秘めていた。そんな子供たちの姿を思い出していたら、この前、京都大徳寺で見た短歌が頭をよぎった。

本当にやってよかったと思える 充実した活動でした。

大阪 往生寺 筑紫宥弘

平成二十五年四月二日から四日までの三日間、東日本大震災の被災地の一つである宮城県石巻地方の子供たちを京都(仁和寺)に招き、京都の文化体験、修行体験を行うことにより復興を支援する活動、小坊主体験京都旅行に参加させていただきました。二泊三日の内容は一日目、金閣寺拝観、腕輪念誦作り、二日目、朝勤行、仁和寺伽藍・御殿拝観、お抹茶体験、仁和寺境内でのオリエンテーリング、トロッコ列車での嵐山観光、三日目、朝勤行、東映太秦映画村観光という盛りだくさんの内容でした。石巻からは小・中学生十五名と付き添いのボランティアスタッフ六名の計二十一名が参加してくれました。前情報として、まだ、子供たちの半数は仮設住宅住まいで親御さんを亡くされた子供さんもいるということでした。子供たちと合流する前は子供たちとどう接すればいいのか?と少し考えましたが、対面して数分でそんな考えはすぐに消えてなくなりました。みんな元気で明るくて感謝の気持ちを持っていて、お坊さんをお坊さんとして敬ってくれました。朝の勤行や腕輪念珠作り、お抹茶体験、子供たちの興味の無さそうなことにも文句一つ言わず一生懸命に取り組んでくれたり、嵐山観光では自分のお土産をろくに買わずにお世話してくれるお坊さん一人一人にお土産を買ってきてくれる子がいたり、また仁和寺に訪れたいと言ってくれる子がいたり、子供たちの行動や言動に深い感動を覚えました。被災地にいるとみんながみんな、なにかしら不幸な体験をされていて、そういう思いや悩みを打ち明けにくい環境なので、全く違う環境に身を置くというのはすごくい良い体験でした。しかもそれが世界遺産仁和寺だったのでなお良かったとボランティアスタッフの方がおっしゃられておりました。その言葉の通り、二泊三日の間、朝の早くから夜の遅くまで元気な子供たちを見ているとこちらも元気がもらえ、本当にやってよかったと思える充実した活動でした。この小坊主体験京都旅行を通じて被災地の復興の根本である子供たちのお世話をさせていただけた事に深く感謝いたします。