活動レポート
activity report
2023年
12月14日令和5年真言宗御室派青年教師会 研修会
於:ハートンホテル心斎橋、七宝山大福院三津寺
12月14日、大阪市に於いて、 令和5年度 真言宗御室派青年教師会 研修会を開催しました。 奈良国立博物館 学芸部美術室室長 岩井共二 先生をお招きして、第1部では仏像の時代ごとの特色や違いを学び、 第2部では実際に仏像を拝見しながら解説を頂きました。
2023年
12月14日令和5年真言宗御室派青年教師会 研修会
於:ハートンホテル心斎橋、七宝山大福院三津寺
12月14日、大阪市に於いて、 令和5年度 真言宗御室派青年教師会 研修会を開催しました。 奈良国立博物館 学芸部美術室室長 岩井共二 先生をお招きして、第1部では仏像の時代ごとの特色や違いを学び、 第2部では実際に仏像を拝見しながら解説を頂きました。
仏像をみるということ
大阪 三津寺 加賀俊裕この度、令和5年度真言宗御室派青年教師会 研修会において、かねてよりお話を聞きたいと思っていた岩井共二先生にお目にかかることができました。岩井先生は奈良国立博物館 学芸部美術室長というきっちりとした肩書をお持ちながらも、仏像の魅力をわかりやすく伝えるために仏像コスプレのイベントを行うなど、その魅力的なお人柄は界隈を騒がせており、是非とも一度お会いしたいと思っておりました。研修会では、「仏像のみかた-形と時代-」と題して、想像以上の熱量で、時代ごとの仏像の特色を教えていただきました。個人的には、仏像の姿も時代ごとの美的センスの影響を色濃く受けていること、また、その美的センスをベースに創造・洗練・回顧を繰り返しながら新たなお姿が生まれていたことがよくわかり、これまで、点で捉えていただ時代ごとの仏像の姿を流れで捉えることができるようになったことは大きな収穫でした。 また第二部では、大阪での研修会ということもあり、僭越ながら私の自坊 三津寺に参加者の皆様にお越しいただき、ご本尊様はじめ、9躰の仏様を岩井先生に解説していただくという、非常に贅沢な時間を過ごさせていただきました。これまで本堂の仏様は拝む対象でありましたが、その仏様の時代や形や姿を知ることは、仏様への関心を高め、信仰心を深めるのだと身をもって体感することができました。檀信徒様にとっても、これまでと違った切り口で仏様を見ることが、仏像に興味を持つきっかけとなり、信仰の入り口に立つことになるかもしれません。そのためには、私自身が仏様にもっと興味を持たなければいけませんが、今回そのような機会をいただいた真言宗御室派青年教師会に改めて感謝いたします。ありがとうございました。
仏像のみかた—形と時代—
大阪 極楽寺 岩田 興明初めて参加の研修会でしたので、少し緊張しながらも、どのような講演をうけさせていただけるのだろうとこの日を心待ちにしておりました。 この度、講師としてお越しいただいたのは、奈良国立博物館で勤務されている岩井共二先生です。仏教美術史を専門としておられ、当日の講義は、我々僧侶は知っておかなければならない仏像に関する内容でした。仏像の形と時代を知るために、各時代の仏像を例に時代判定の方法をご説明いただき、顔や体つき、さらに仏様が身に着けている衣の皺などからも時代判定をされ、今までの私の着目点とは異なり、仏像の見方が変わりました。仏像を制作するうえで上手、下手はなく時代によった方向性で顔や形の特徴が時代と共に変化してきていると話され、三津寺へ会場をうつし、実際に三津寺の時代が異なった九躰の仏像の容姿を比較し説明していただいたときに細かな部分まで解説して頂きました。非常に理解しやすく大変貴重な経験をさせていただきました。また、研修会で頂いた経験や知識を活かし、檀信徒の方々に仏教並びに仏像への関心をお持ち頂けるように精進してまいります。