会員研鑽ノート

column

仁和密教学院について(僧侶・修行時代の辛かったこと、今悩んでいることについて話します)

金剛寺  香川支所  岡田 弘尚  33歳 
2022.09.07 update.

私は総本山仁和寺境内にある仁和密教学院での体験について書かせていただきます。

密教学院は毎年 10 名ほどの修行僧が入寮し 1 年間僧侶になる為の厳しい修行を毎日行います。僧侶の世界なので、食事制限はもちろん携帯やテレビ、新聞などすべて遮断された なかで生活をしていきます。
そんな仁和密教学院、通称“学院”に私が入学したのは平成 27 年でした。それまで小学校 から社会人まで野球一筋だった私にとって“お寺”はあまり縁のないものでしたが、お寺の娘 である今の妻と結婚をすることになりお寺とご縁をいただく事になりました。

入学当日、何の知識もない私は、住職と妻に見送られ学院に入りました。その年は 10 名 の修行僧が入学し、1 年間このメンバーで過ごすことになりました。入寮後、寮監先生より荷物の片づけをするように指示がありました。そして片づけが終われば、作務衣に着替えて 集合するようにと指示がありましたが、何も知らない私は「作務衣?」「なにそれ?」となり、 隣の部屋の D 君に「作務衣ってなんの事?」と尋ね着替えることができました。
作務衣に着替え食堂(じきどう)と呼ばれる部屋に集まると、夕食を作る班 と掃除をする 班に分かれることになりました。夕食作りがいいなと思っていた僕はしっかり掃除の班に割り当てられました。掃除機などはもちろんなく、ほうきと雑巾をもって隅から隅までしっ かりする掃除も私にとっては初めての体験でした。
掃除が終わる頃、調理場からカレーの匂いがして夕食のメニューがわかりました。カレーを食べられるとは思っていなかった私は期待に胸が膨らみましたが、いざ出てきたカレーを見て衝撃を受けました。これはカレーの匂いがするスープかな?カレースープ?そして カレーの中のこの大きな野菜は丸ごと食べるのか?⻭は折れないだろうか?
その日、頭を一番使って考えたのを今でも鮮明に覚えています。そしてこれが学院名物の「初日カレー」 だったのです。

今回はここまでとさせていただき、またの機会に私の学院生活激情記をお話ししたいと 思います。
最後に「サンパラギャタ 平等行食」